当クリニックでは予防接種は2025年11月より開始予定です。

予防接種とは

予防接種イメージ

発症すると重症化しやすい、あるいは感染力が強く、市中感染が広がっていく感染症にできるだけ罹りにくくするために行うワクチン接種のことを予防接種といいます。

ワクチンとは、病原体(ウイルス、細菌)の病原性(毒素)を弱めたり(生ワクチン)、不活化させて感染性をなくしたり(不活化ワクチン)、細菌の外毒素を無毒化する(トキソイド)などして作られたものです。

これらを体内へ接種していくことで、特定の感染症に対する免疫を獲得するようになります。
これによって、同様の病原体が体内に侵入したとしても発症しにくくなる、罹患しても重症化のリスクが低減するようになります。

また多くの方々がワクチン接種をするようになり、集団免疫を獲得するようになれば、ワクチンを接種することができない方々への市中感染のリスクも減少していきます。
つまりワクチン接種は、自身の身を守るだけでなく、社会全体で感染症による流行を防ぐという役割もあるのです。

稲沢市の「成人予防接種について」はこちら

当クリニックでは、以下のワクチン接種を行っています。

新型コロナウイルスワクチン

新型コロナウイルス感染症を予防するためのワクチンです。
65歳以上の高齢者、もしくは60~64歳の方で心臓、腎臓、呼吸器、HIVによる免疫の機能に障害のある方(身体障害者手帳1級程度)は定期接種扱いとなり、費用の一部が助成されます。
定期接種については、各自治体で毎年秋頃から接種が開始されます。
詳細はお住いの自治体のHPをご覧ください。
それ以外の方は任意接種で、全額自己負担となりますが、接種時期は限定されません。

インフルエンザウイルスワクチン

インフルエンザを予防するワクチンです。
1回の接種による持続効果期間は約5か月、接種後に効力が発揮されるまで2週間程度の時間が必要となります。
インフルエンザは毎年冬から春の季節にかけて流行します。
したがって、遅くとも流行のピークとなる1月を迎える少し前の12月中旬までには接種を終えるようにしてください。
接種回数は1回ですが、13歳未満のお子さまは計2回となります。

なお稲沢市では、65歳以上の方、60~65歳未満で、心臓、腎臓、呼吸器、HIVによる免疫の機能に障害のある方(身体障害者手帳1級程度)のインフルエンザワクチン接種に関して、費用の一部助成を行っています。

肺炎球菌ワクチン

成人が肺炎を発症する原因の多くは肺炎球菌であり、肺炎で死亡する方の多くは65歳以上の高齢者となっています。
これまでに23価の肺炎球菌ワクチンを接種したことがない方で65歳の方、あるいは60~64歳の方で心臓、腎臓または呼吸器、HIVによる免疫の機能に障害のある方(身体障害者手帳1級程度)については定期接種となります。
この場合は接種費用の一部が助成されます。

定期接種の対象でない方も接種自体は可能です(全額自己負担になります)。
なお肺炎球菌ワクチンの再接種を希望される方で、前回の接種から5年以上経過していない状態で接種となると注射部位に強い痛みが現れるようになります。

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹を予防するためのワクチンとなります。
令和7年(2025年)度から定期接種となりました。
稲沢市では、過去に帯状疱疹ワクチンを接種したことがない方で、当年度で65・70・75・80・85・90・95・100歳以上になる方、もしくは60~65歳未満の方で、HIVによる免疫機能の障害で日常生活に支障をきたしている方(身体障害者手帳1級程度)を対象としています。
対象者には、費用の一部を助成しています。
詳細については、稲沢市の公式サイトをご参照ください。

なお帯状疱疹ワクチンは、生ワクチン(ビケン)と組換えワクチン(シングリックス)の2種類あります。
これは定期接種の対象であるかないかにかかわらず、接種前にどちらかを選択する必要があります。
接種回数は、ビケンが1回、シングリックスが計2回となります。
シングリックスの方が費用は高くなりますが、予防効果は高いとされています。

定期接種でない方も接種をすることは可能です。
なお任意接種であっても過去に帯状疱疹ワクチンを受けたことのない稲沢市在住の方で50歳以上の方であれば、一部費用が助成されます。

MR(麻しん風しん混合)ワクチン

麻しんと風しんを予防するためのワクチンです。
現在、MRワクチンは小児の定期予防接種で、計2回の接種が必要とされています。
ただ現在成人の方では、1回もしくは、これまでに1回も接種を受けたことがないという方もいます。
そのため、これらの感染症に対する抗体価がない、あるいは低いという可能性もあります。
この場合は、風しんや麻しんにかかりやすいということが考えられます。

なお妊娠初期の妊婦さんが風しんに感染した場合、それが胎児にも感染し、先天性風しん症候群(先天性心疾患、白内障、難聴 等)を発症して生まれてくることがあります。
しかも妊婦さんには同ワクチンを打つことはできません。
また成人になって麻しんを発症すれば、重症化しやすいということもあります。
これらのリスクをできるだけ低減させるためにも、抗体検査で抗体価を調べる、MRワクチンを接種するということに努めることは大切です。

とくに将来子どもを授かりたいと考えている女性、妊婦さんと同居されているご家族の方で抗体価が低い可能性があるという場合は、接種されることをお勧めします。

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