当クリニックでは予防接種は2025年11月より開始予定です。
小児の予防接種とは
赤ちゃんは、母体から様々な免疫を受け取って生まれてきますが、日が経つにつれ、それらは減衰していきます。
これによって、数多くの感染症に罹患しやすくなり、場合によっては生命に影響することもあります。
このようなリスクをできるだけ避けるためには、事前にワクチンを接種し、あらかじめ特定の感染症に対する免疫をつけておけば、発症しにくくなったり、発症しても重症化は避けられるようになったりします。
これを予防接種ともいいますが、このワクチン接種は母親から受け継いだ免疫が弱まるとされる生後2か月から始まるようになります。
定期接種と任意接種
小児の予防接種は、予防接種法に基づいて行われる定期接種、法には基づかない任意接種があります。
前者(定期接種)は無料もしくは一部費用の自己負担で接種できます。
一方の後者は、全額自己負担による接種で、保護者の判断によって接種の有無を判断します。
なお稲沢市では任意接種であっても、一部費用を助成するワクチン(おたふくかぜ)もあります。
任意接種のワクチンの中にも、重症化するリスクのある感染症もありますので、もれなく接種されることをお勧めいたします。
なお定期接種のワクチンでも対象とされる年齢や推奨期間を過ぎてから接種となれば任意接種扱い(全額自己負担)となります。
ワクチンの種類
ワクチンと一口に言いましても、いくつかの種類に分けられます。
ひとつは、生ワクチンです。これは感染症の原因とされる病原体(ウイルス、細菌)の病原性を極限まで抑えて作られたワクチンになります。
また不活化ワクチンは、病原体を殺菌あるいは不活化させて作られたワクチンなので、感染性や病原性はありません。
このほかトキソイドというのもあります。これは細菌が出す毒素を無毒化させて作られたもので、この場合も感染性や病原性はありません。
なお生ワクチンは長期にわたって免疫が獲得できるという利点があります。
また不活化ワクチンやトキソイドは、生ワクチンよりも安全性は高いものの、1回の接種では十分な免疫をつけられないので、何回か接種する必要があります。
上記以外にも、新型コロナウイルス感染症のワクチンとして知られるようになったメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンがあります。これは、ウイルスを構成するタンパク質の遺伝情報を接種するというものです。
これをもとにして体内でウイルスのタンパク質が作られ、それに対しての抗体も作られることで免疫がつくようになるというものです。
なお小児に行われる定期接種、任意接種につきましては次の通りです。
詳しくは、Know VPD HP をご参照ください。
定期接種ワクチンの種類と回数
| ワクチン名・種類 | 予防できる感染症 | 接種対象年齢 | 接種回数 |
|---|---|---|---|
| B型肝炎 【不活化ワクチン】 |
B型肝炎 | 1歳になるまでの期間 | 3回 |
| ロタウイルス(1価) ※1 「ロタリックス」 【生ワクチン】 |
ロタウイルス | 生後6~24週 | 2回 |
| ロタウイルス(5価) ※1 「ロタテック」 【生ワクチン】 |
ロタウイルス | 生後6~32週 | 3回 |
| 小児用肺炎球菌 【不活化ワクチン】 |
肺炎球菌感染症 | 生後2か月~60か月(5歳未満) | 4回 |
| 五種混合 【不活化ワクチン】 |
ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、Hib | 生後2か月~90か月(7歳半) | 4回 |
| 日本脳炎 【不活化ワクチン】 |
日本脳炎 | 3歳~90か月(7歳半)までに3回、9歳~13歳未満で1回 | 4回 |
| BCG 【生ワクチン】 |
結核 | 1歳になるまでの期間 | 1回 |
| MR (麻しん・風しん混合) 【生ワクチン】 |
麻しん、風しん | 1歳の期間内に1回、小学校入学の前年1年間(年長児)の間に1回 | 2回 |
| 水痘 【生ワクチン】 |
水痘(水ぼうそう) | 1歳~3歳未満(12~36か月) | 2回 |
| ヒトパピローマウイルス (2価、4価、9価) 【不活化ワクチン】 |
子宮頸がん、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症 | 小6~高校1年生の年齢に相当の女子 | 3回もしくは2回 ※2 |
| 二種混合 【不活化ワクチン】 |
ジフテリア、破傷風 | 11歳以上13歳未満の間に1回 | 1回 |
- ※1:ロタウイルスワクチンは、2種類(1価、5価)のうちどちらかを選択して接種します。
- ※2:ヒトパピローマウイルスワクチンは、3種類(2価、4価、9価)のうち1つを選択して接種します。
基本的には3回の接種が必要ですが、9価かつ15歳未満で初回を接種した場合、2回目を5か月以上の間隔を空けての接種であれば、2回の接種で終了です。
任意接種ワクチンの種類と回数
| ワクチン名・種類 | 予防できる感染症 | 接種対象年齢 |
|---|---|---|
| インフルエンザ 【不活化ワクチン】 |
インフルエンザ |
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